ほっと湯WEB【福島】
 
 ニ岐温泉

  二岐温泉の開湯は安和2(969)年まで遡ります。
  平安時代には、すでに温泉が湧いていたと伝えられ歴史が永く、
  古くは「二俣」と記され、徳川時代から明治時代にかけては「二股」、現在は「二岐」と記されています。
  平家落人が隠れ住んでいたとも伝えられています。
  造語「秘湯」発祥の湯宿が「大和館」(閉館)です。
  「湯小屋旅館」は、つげ義春の『二岐渓谷』の舞台となった宿です。
  足元湧出泉が「大丸あすなろ荘」と「柏屋旅館」にあります。

  (※二岐・岩瀬湯本・天栄温泉国民保養温泉地計画書を参照しました。)

  〇 大丸あすなろ荘
  〇 大和館(閉館)
  〇 旅館ふじや
  〇 桂祇荘
  〇 柏屋旅館
  〇 湯小屋旅館
  〇 天栄湯
 
 羽鳥湖温泉

  〇 エンゼルフォレスト白河高原
  〇 羽鳥湖

    


大丸あすなろ荘 天栄村湯本字下二俣5 0248-84-2311

 二岐(ふたまた)温泉は、平家の落人伝説も残り千年以上の歴史を持ちます。
 大和館(閉館)が造語「秘湯」を生み出した場所でもあります。
 老舗旅館「大丸あすなろ荘」は、徳川時代に旅篭「大丸屋」として創業しました。
 昭和39(1964)年に新築、平成5(1993)年に改築を行っています。
 宿は秘湯というよりとっても立派、エレベーター設置の鉄筋構造です。
 中庭には樹齢800年のあすなろの木があり、昭和45(1970)年に宿泊された高松宮殿下が大木に感動され
 「明日を期待する」と言う意味を込めて「大丸あすなろ荘」と命名されています。
 「大丸あすなろ荘」の館主さんは、日本秘湯を守る会の名誉会長です(2016年から名誉会長、それまでは会長)。
 平成30年(2018)年10月23日には、特別清算(負債額5億5800万円)の開始決定を受けましたが引き続き営業中です。

     

<あすなろ湯>(男女別内湯と露天風呂)

 源泉名「二岐温泉4、5、12号混合泉」
 (かつて宿HPに掲載されていた分析書です。現地掲示の古い分析書では、6号泉も加わっていました。
  泉質が単純泉から成分総計が増えて、カルシウムー硫酸塩温泉となっています。)

 「混合貯湯漕でレジオネラ菌対策のため60℃まで加熱給湯」
 「泉質的な特徴で浴槽に藻類が発生しやすいため、
  その除去を容易にするため清掃時に限り塩素を使用。」

    

    

 館内を出て、渓流へ向かい中庭を下ります。
 左手に男性用の渓流露天風呂と女性用の子宝露天風呂があります。
 右手に自噴泉岩風呂があります。
 
    

<渓流露天風呂>

 手前の風呂と、奥に円形の小型風呂があります。
 清掃直後は、塩素臭があるかもしれませんが、清掃直後ではなかったので塩素臭はなし。
 「二岐温泉4、5、12号混合泉」

    

    

<子宝湯>(女湯)

 「4、5、12号混合泉」に加えて「二岐温泉11号泉」もブレンドしています。

  

<自噴泉岩風呂(混浴)>

 湯小屋は、平成26(2014)年に雪で屋根損壊、建て替えられています(画像は建て替え前の湯小屋)。
 源泉名「二岐温泉10号泉大岩風呂」。もともと渓流の川床だったところの自然湧出泉です。
 完全かけ流し。流れ去っていく湯の量が岩間湧出を物語っています。
 湯底からふつふつと気泡があがっています。
 湯温調整していないので、熱いです。ゆっくり10も数えていられない熱さです。
 自噴岩風呂は良かったけど熱すぎでした。現在はホースで加水して調整しているようです。

    

    

(参考)大丸あすなろ荘別館 ぶな山荘 天栄村湯本二俣7 0248-94-1020
 
 閉館したガストハオス二岐を、大丸あすなろ荘が買取り2005年にオープンしました。
 その後休館しました。

  


○【閉館】大和館 天栄村大字湯本字下二俣22

 「造語“秘湯”発祥の湯宿。秘湯 SINCE 1967 大和館」

   

<秘湯追悼> 

 「造語『秘湯』発祥の湯宿」でしたが、2015年秋に、館主、女将病気療養のため、長期休業から閉館しました。
 (掲示)「永い間大和館をご利用頂き誠にありがとうございました。
      館主、女将病気療養のため長期休業させて頂きます」

 湯舟にたどりつくまで館内を迷路のようにかなり歩く大きな宿ですが、
 じいさまと女将のお孫さん2人だけで切り盛りしていました。

 大和館のじいさまがとっても湯に誇りをもっていたのが印象深かったです。
 道ばたでひなたぼっこしていたじいさまに「うちの風呂はきれいだったろ。」で、つかまりました。
 延々と色々聞かされました。
 お孫さんに立ち寄りをお願いした時は昼寝していたんですけれどもね。  
 帰りにまた寝ているかと思ったら、外でひなたぼっこでした。

 キレイと言われても経年変化でキレイとは言い難いけど、確かにデッキブラシとか転がっていたので
 掃除はしっかりされているようでした。
 掃除時も塩素は使っていないので、内湯の湯舟は藻がとりきれていないんですけどねぇ。

 「ホントのかけ流しはあすなろでなくてうちだよ」
 「かけ流しって意味じゃ、となりよりうちのほうが秘湯だよ」  
 「秘湯という言葉はうちが造ったんだよ」
 「柏屋も源泉そのまんま使っているよ」
 「源泉は建物の裏、敷地内にあるよ」
 「湯量多いけどそのまんま内風呂に流しちゃったら、 熱くって入れたもんじゃない。
  だから館内めぐらして冷やしたのと、熱いのをいれてるよ」
  (なるほどね、だから内湯の湯口は2カ所あって、一方がぬるめでもう一方が熱かったのですね)

 女将さんも「また来てくださいネ!」と気さくな方でした。

 もらったパンフも古かったです。マップは磐越道が完成してないし、分析書は昭和34年でした。

     

     

<大浴場>(男女別)

 源泉名「二岐温泉7号泉」かけ流し。
 この源泉は、ここでしか使用されていなかった源泉で、今は未使用源泉となってしまいました。
 目に見えるぬるめの湯口のほかに、奥の壁の湯面すれすれに熱い湯の湯口がありました。
 2本の湯口で温度調整でちょっとぬるめの適温でした。
 
     

     

<赤い橋を渡る手前の露天風呂>(混浴)

 湯舟は2つあり、湯量の湯舟の大きさで湯温がことなります。
 奥の湯舟は入り口側の湯舟よりひとまわり小さく湯口の湯量多めで、若干熱め。
 入り口側の湯舟は、奥より一回り大きく湯口の湯量少な目で、若干ぬるめ。

     

     

<赤い橋を渡ったところの露天風呂>(混浴)

 パンフの写真では橋もできていません。当初は川の中にあったことがうかがえます。

     

    


旅館ふじや 天栄村湯本下二俣22-1 0248-84-2104

 あすなろが5カ所、大和館が4カ所(閉館)、柏屋が3か所、新湯小屋が3か所と風呂が多彩で、
 それぞれで湯巡りができるので、川沿いの宿の温泉に、1〜2か所入るとたくさん湯浴みしたなぁでとっても満足できるので、
 山側の「旅館ふじや」「桂祇荘」は、未湯のままです。

 

桂祇荘 天栄村湯本下二俣22-9 0248-84-2409 HP

 道路沿にあし湯があります。
 Googleストリートビューで確認すると現在は撤去されています。

   


柏屋旅館 天栄村湯本下二俣22-6 0248-84-2316

 二俣川下流から、「大丸あすなろ荘」「大和館」(閉館)「湯小屋旅館」「柏屋旅館」と続きます。

   

 本日休業の看板がでていて、電話すると、
 ご主人「学生さん方が合宿中なんで承知してね」とのことでOK!
 混雑承知でしたが、学生さん方はミーティング中で、滝の湯(内湯)、野天風呂、自噴巌風呂とも貸し切りで贅沢三昧です。

   

    

<使用源泉>

 全て自然湧出の5源泉を使用しています。
 「二岐3号泉」(二俣川左岸)、「二岐8号泉、9号泉、14号泉」(二俣川右岸)、「二岐5号泉」(岩壁から湧出)の5源泉。
 「8号泉、9号泉、14号泉」は貯湯槽に集められ混合泉として利用しています。
 それぞれの湧出場所に、5つの浴槽が配されています。
 泉質はすべてカルシウムー硫酸塩泉です。

<自噴巌風呂>(混浴)

 大丸あすなろ荘と同じく、ここにも自噴巌風呂があります。
 自噴巌風呂へは回廊を進みます。
 温泉の自然湧出場所に手彫りの湯船を設けています。
 川沿いの時代を感じさせる自噴巌風呂です。

 脱衣所には大きな木がはみ出ています。
 (湯小屋は建て替えられ、脱衣所の木の幹は現在はありません。)

 岩の間から熱い湯が湧き出て、1カ所だけでなく縦列で湧きだしています。
 湯底からも熱い源泉が出ています。
 オーバーフローしていく湯を見ていると、あぁ湧き出ているんだなと実感できます。

 二俣川を見下ろすと、昔の湯舟の痕跡が見えます。

 源泉名「二岐5号泉」45.8℃、湧出量:15L

     

    

    

    

<滝の湯>(男性内湯)

 湯口からはかなりの量の源泉が投入されています。
 この源泉は滝の湯だけで使用されています。
 源泉名「二岐3号泉」52.5℃、湧出量:20L

<桧風呂>(女性内湯)

 滝の湯の隣の桧風呂の使用源泉は、源泉名「二岐8・9・14混合泉」49.5℃、湧出量:149L

 ※「滝の湯」「桧風呂」は、夏季(6〜9月)に加水あり。他の浴槽は加水なし。
  (柏屋旅館は、「日本源泉湯宿を守る会」から退会していますが(2025年12月に再加盟しています)、
   会HPのリンク切れ残骸データ及び「二岐・岩瀬湯本・天栄温泉 国民保養温泉地計画」に記載の温泉資源の状況を参照しました。

     

    

<野天風呂>(男女)

 令和元(2019)年の台風19号の被害で野天風呂は流出しました。
 2020年10月に「滝の湯」と「檜風呂」のそれぞれに露天風呂が新たに併設されました。
 以下は川の対岸にあった流出した野天風呂の記録です。
 橋というか、渡し板で二俣川を渡ったところに露天風呂があります。
 源泉名「二岐8・9・14混合泉」49.5℃、湧出量:149L

    

     


湯小屋旅館 天栄村湯本下二俣22-7 0248-84-2210

 「新湯小屋旅館」、旧宿名は「湯小屋旅館」です。
 立地している場所の地名が、湯小屋です。つげ義春の『二岐渓谷』の舞台になった宿です。
 宿のHPに福島民友新聞の記事が掲載されており、現在に至る経緯が記載されています(こちら)。
 老夫婦が病気のため閉館した宿を、常連だった有志の方々4人が引き継ぎました(2003年8月)。
 共同経営者が次々と去り、最後に残ったのが現在のオーナーです。
 宿をリニューアルして2021年に日帰りのみの対応から宿泊可の「湯小屋旅館」として再開しました。
 作品に出てくる玄関を残してリニューアルしています。
 また、リニューアル前からの浴槽は. そのまま活かされています。

 以下はリニューアル前の記録です。
 二岐温泉では一番後発の宿ですが、鄙びを極めています。
 あまりの鄙びさに、通路を進んでいると地震があったらと思うと、恐怖を覚えます。

 宿は通いで対応しているので、土日祝のみの日帰り営業です。入浴料は500円(現在は1,000円)です。
 営業時間は道路沿いの看板に「営業中」の札がかかっている時が営業時間です。
 「だいたい5時頃までかなぁ」とのこと。
 (「営業中」の札が出ている大和館への道路は現在は封鎖されているため、
  さらに南へ進んで「旅館ふじや」の前の階段から川へ下りていきます。)

     

     

     

     

 源泉名「二俣温泉」カルシウム-硫酸塩泉。源泉所在地「天栄村大字湯本字下二俣7番地」
 脱衣所の手前の左手が湧出地です。
 訪問時には、詳細な分析書はありませんでしたが、
 源泉名「二岐温泉7号泉」「二岐温泉13号泉」の2本の源泉を所有しているようです。

  

<奥の湯>

 奥の湯(内湯)は、湯口が熱いのとぬるめがあり、2本の源泉を使用しているようです。
 かけ流し。良いですね。

     

<野天風呂>(混浴)

 露天風呂の湯口は鮮度がいまいちだなぁと感じ、たどっていくと、内湯のオーバーフロー部にたどりつきました。
 露天風呂は内湯の捨て流しです。
 さらに一段下がって、1人用の小さな露天風呂があります。
 二俣川が目の前の野趣あふれる景観です。
 二俣川下流には、「大和館」(廃業)の露天風呂へ行く赤い橋が見えます。

     

     

 なかなかマニアックな温泉です。


天栄湯 天栄村牧之内天栄山1 0248-82-3121

 天栄温泉は、開湯が明治時代と言われ、療養泉で、施設が1軒のみの温泉です。
 国道沿いのこの温泉は、多くの利用客を集める温泉です。
 循環、源泉量不足を補うための加水で、そそられないので未湯です。
 (※二岐・岩瀬湯本・天栄温泉国民保養温泉地計画書を参照しました。)

  


【羽鳥湖温泉】
エンゼルフォレスト白河高原 天栄村羽鳥高戸屋39 0248-85-2525 

 東京建物グループが羽鳥湖高原レジーナの森を売却し、
 取得したエンゼルグループが、「エンゼルフォレスト那須白河」と名称変更、2017年9月1日にオープンしています。
 2023年4月1日から「エンゼルフォレスト白河高原」に名称変更しています。
 以下は「レジーナの森」の時の記録です。

<彩光の湯>

 源泉名「羽鳥湖温泉第1号源泉」「羽鳥湖温泉第2号源泉」2源泉の混合泉を使用。
 「加温、循環ろ過、塩素」
 壺湯、かぶり湯、源泉シャワー(2つ)は、かけ流しです。

     

    

<ガーデンスパ>

 水着着用スパ施設「ガーデンスパ」です。

     

     

羽鳥湖 天栄村羽鳥

 「羽鳥湖」は、周囲16km、最大水深31.2mの人工湖です。昭和31(1956)年に完成しました。
 湖底には「羽鳥集落」が沈んでいます。

   


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